千葉県市川市に建つ診療所の増築プロジェクト。1階は既存の鉄筋コンクリート造の整形外科であり、その2階部分にデイケア施設を増築する計画である。
1階が建設された当時、将来2階を増築することが予定されており、2階の荷重は見込まれていた。今回はその想定範囲内での設計を行うもので、さまざまな問題や制約を解決することが必要であった。
高齢者施設としての安全面から、見通しがきくように間仕切りを設けないワンルームが求められた。運動をする場所、テーブルに座って作業をする場所、施術をする場所などの異なる活動が行われる場所の領域性をつくるべく、屋根を片流れとし、天井の高さを操作することで、ワンルームながら性格の異なる場所が生まれるように計画した。
中央のストライプ状の壁は、トップライトから柔らかな光を導くと共に、1階の排煙を確保するための風道となっている。