原初的な建屋を現代的に構築する

若狭アドベンチャーツーリズム拠点整備事業 お花見広場野外活動拠点設計プロポーザル応募案

福井県若狭町、年縞で有名な三方五湖をいだく自然豊かな場所である。その豊かさを楽しむために実行されている若狭・三方五湖アドベンチャーツーリズムの拠点施設のプロポーザル応募案。
キャンプを中心とした野外活動の拠点施設として、山に囲まれた広大なランドスケープを計画した。管理棟や炊事場などの建築物を、竪穴式住居という原始的な形式を現代的にかつローコストに構築することを提案した。
竪穴式住居は、建設技術が未発達な時代に、優れた知恵が生み出した自然の中で効率的に住居をつくる構法であり、これこそが、かつて縄文の文化が栄えた若狭の自然の中に建つプリミティブな建築形式としてふさわしいと考えた。
垂直な壁を建てずに傾斜した屋根兼壁のみの要素によって建物を構築することで、建築コストを圧縮することを図っている。
近接する熊川宿の町並みを構成するベンガラ色の外壁を取り入れ、現代的な竪穴式建築ともいうべき建築によって、シンプルながら若狭らしい風景を提案した。

「SOCI・スタジオゲンクマガイ・蘆田暢人建築設計事務所 設計共同企業体」として参加

LOCATION

谷が作り出す囲まれ感

河内ダムから谷筋を登ったところが計画地であった。谷の中に突如として現れたなだらかな土地であり、三方を山に囲まれている。市街地からもほど近く、野外活動をするには最適な土地である。

DETAIL

  • 所在地 福井県若狭町
  • 建築 蘆田暢人建築設計事務所
  • ランドスケープ スタジオゲンクマガイ
  • 土木デザイン SOCI
  • 構造 村田龍馬設計所

地形データの画像は『3Dカシミール』で作成 http://www.kashmir3d.com/ しています。