茶畑と呼応するヴォールト屋根の市庁舎

南九州市新庁舎建設基本・実施設計等業務委託プロポーザル 応募案

鹿児島県南九州市は日本有数のお茶の産地であり、広大な茶畑が広がるランドスケープが特徴的である。水平に広がる大地に建つ市庁舎として低層の2階建て庁舎を提案した。茶畑の畝がつくる風景に呼応すべく、ヴォールト屋根が連なる南九州らしい建築を模索した。ヴォールト屋根は、断面の小さなLアングルのアーチとスギの小径一般流通材を使った水平補剛材で構成されている。スギには水平力だけ負担させることで現しとすることが可能であり、耐火建築物でありながら木で囲まれた温かみのある市庁舎を提案した。

「パシフィックコンサルタンツ・蘆田暢人建築設計事務所・ixrea設計共同企業体」として参加

LOCATION

茶畑が広がる広大な平野

南九州市知覧地区。シラス台地の水はけの良い地質は茶畑に適しており、ここは日本一の茶の生産量を誇る。敷地の近くには武家屋敷の町並みが残り、知覧武家屋敷庭園群として有名である。戦時中には陸軍特攻基地が置かれた悲しい歴史も持つ地でもある。この広大なランドスケープの中に、新たな風景の一部として残る建築を構想した。

DETAIL

  • 建築 パシフィックコンサルタンツ・蘆田暢人建築設計事務所・ixrea設計共同企業体
  • 構造 村田龍馬設計所
  • ランドスケープ スタジオゲンクマガイ

地形データの画像は『3Dカシミール』で作成 http://www.kashmir3d.com/ しています。